フリーソフトウェアの会社への採用応募者がプロジェクトに参加しないのは何故?

この日記を開始してから何故かぐぐっとくるネタ(あくまで私の基準で)を供給してくれるOkujiさんの日記から。

私が応募者に必ず尋ねる質問の一つに、「フリーソフトウェア・プロジェクトに参加したことがありますか」というのがあります。「ない」というのが大多数で、決まって「時間がないので」と言います。

Okujiさんの会社はよく知らないのだが、『うちに来るような人間はフリーソフトウェアに関わりたいと思っている人間ですから、なぜ自発的にはやらないのか不思議で仕方がありません。』という発言からは、それなりにフリーソフトウェアに関心があるはずの採用応募者がプロジェクトに参加していないのは何故?という話だと思う。

フランスだと情報系の学生は将来に情報系の仕事をする意識が高いのだと思っていたが、フリーソフトウェアに関わる会社に応募しておいてその状況というのはちょっと意外。けどまあ、弊社でも単なる応募の段階ではどちらかと言えばデフォルトでその状態だし、日本の他の会社だともっと絶望的にその傾向が強いだろう。うちの会社としては、特にフリーソフトウェアの開発に関わっているかどうかで直接に評価するわけではない(間接にはする)ので開発プロジェクトに関わってなくとも全く問題ないし、仕事さえしてくれればどうでもいいとも言えるわけだが、個人的な心情としてはオープンソースに関わっている会社への採用応募に関心があるのなら開発プロジェクトに参加する努力をしたほうがいいんじゃないのか?とやはり思ってしまう。採用する側としては、ちゃんと活動が見えるとやはりイロイロな面が分かりやすいもんねぇ。実際、弊社だと開発プロジェクトでの活動からコーディング能力なんかを判断して入社にまで到った社員もそれなりにいるわけだし。それにしても、採用応募者から「今は関わってませんが、これからは努力したいと思います。」という紋切り型の応答をかなりの数で受けてきた身としては、溜め息をつきたくなる話だ、はー。

Okujiさんの言うように、この手の問題は『エネルギーの問題』ではないかと思う。別に思想的にオープンソース否定派でも構わないので、「俺のコードはこんなに素晴しいんだ、見てくれ!」とか「俺の作るソフトウェアはこんなに素晴しいんだ。世の中をこう変えるんだ」とか言ってくれて、それでいてそれに見合う技術も持ってる人がドカドカやって来ると楽しいと思うんだが、それも妄想すぎるか。

ところで、フリーソフトウェア(オープンソース)開発に関わっている人間に対する参加動機等の調査は結構あちこちであるわけだが、関心があるけど関わっていないというような層の調査って見たことない。この層はオープンソースの開発プロジェクトに自発的に関わるようになる予備軍だとも思うが、この層の状況を正確に把握できれば、開発プロジェクト側にまで引き込むことの手助けになるかなぁと、ふと思った。あまりに漠然としすぎか。

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